1月~2月 ぶどうの品質のカギを握る枝剪定
日本百名山の甲斐駒ヶ岳をはじめとする山々はすっかり雪化粧。ツン…と冷たい空気のなかで、ぶどう農家は「枝剪定(えだせんてい)」という作業をしています。枝剪定とは、ぶどうの木の不要な枝を切る作業のこと。ぶどうに効率よく栄養が行き渡るように、全体のバランスを見ながら、切る枝と残す枝を決めていきます。ぶどうの収穫量と品質に関わる重要な工程です。
3月~4月 芽吹きのよろこび
動物と同じように、ぶどうの木も冬の間は活動を休止しています。3月から4月、雪が解けてポカポカ陽気になると、根が活動を開始して、小さくかわいい葉っぱが顔を出します。ぶどうの命の息吹を感じる、喜びの瞬間です。お花見もいいですが、瑞々しいしいぶどうの木の下で、のんびりとお茶を飲むのも気持ちがいいですよ。
5月 ぶどうをおいしくするジベレリン処理
私たちの農園で育てているぶどうには種がありません。ぶどうの花が咲くころ、「ジベレリン」という薬品に花をひたすことで、ぶどうの種をなくし、またぶどうの実を大きくしているのです。この作業はジベレリン処理といいます。ジベレリンは植物ホルモンの一種で人体に害はありません。
6月~7月 ぶどうの摘粒&袋かけ
ぶどうをおいしくするために、粒の数を30~35粒にそろえる仕事を摘粒といいます。みんなでおしゃべりしながらやっています。作業が終わるころには自然と仲良くなります。お店に並んでいるぶどうが、見た目がツヤツヤでおいしそうなのは、一房一房、袋の中で大切に守られてきたからです。袋かけの作業は、ぶどうを雨や病気、害獣や害虫から守るために欠かせません。何千何万という数のぶどうに袋をかけるのは大変ですが、その分、美しい実が育った時の喜びが大きくなるというものです。
8月~9月 待ちに待ったぶどうの収穫!
夏の終わりから秋にかけて、大切に育ててきたぶどうを収穫する時期がやってきます。ぶどうの実のハリはどうだろうか、色はどうだろうかと、熟練農家もぶどうの袋をあけるときはドキドキするものです。
9月 ワインの仕込み&瓶詰め
収穫されたばかりのぶどうで、ワインの仕込みの作業をします。ぶどうの茎を取り除き、専用の機械で押しつぶして果汁を絞り出します。そして、絞り出した果汁を発酵、熟成させていきます。熟成されたワインを瓶詰めして、ラベルを貼ります。
12月 ぶどう作業の準備
ドローンでぶどう園を空から撮影し、枝剪定のときに便利な画像をつくったり、ぶどうの粒を揃えるために手で摘む摘粒作業をサポートするスマートフォンアプリをつくったり、「未来のぶどう栽培」を研究中。ぶどう栽培の「匠の技」を後世に残すために、ドローンやスマートフォンアプリを活用して「見える化」するための挑戦をしています。
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株式会社クピド・ファーム
代表取締役:岩下 忠士
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